こんにちは。
今回は、タイトルの通り『成年後見人等と本人との関係』について書いてみようかと思います。
なぜこの事を書いてみようと考えたかと申しますと、相談会等で時々質問されるからです。
「お父さんやお母さんの後見人に、私(実子)はなれますか」と。
なので、裁判所の公開資料を使って調べてみました。
相変わらず読みにくい文章ですが、よろしくお願いいたします。
ではまず、成年後見人等に親族が選任された割合と、親族以外が選任された割合です。
成年後見人等に親族が選任された割合 約18.1パーセント
成年後見人等に親族以外が選任された割合 約81.9パーセント
(最高裁判所 成年後見関係事件の概況 ー令和5年1月~12月ー より)
圧倒的に親族以外が選任された割合が多いようです。
ただ同時に、そもそも後見人等の候補者として親族の名前が無い割合が多そうです。
後見人等の候補者として申立書に親族が記載されている割合
約22.0パーセント
(最高裁判所 成年後見関係事件の概況 ー令和5年1月~12月ー より)
私はド文系で計算が苦手ですが、
親族に後見人等の候補者がいる場合は、親族が選任される割合が多そうですね。
100人の成年後見人等を必要とされている方の中には、
22人に親族の候補者がいて、
その22人の中では18人が後見人等に選任されている。
割合的にはこういう事でしょうか。
また、成年後見人等に選任されている親族の半分は本人の子どものようです。
親族の中の本人の子どもの割合 53.5パーセント
(最高裁判所 成年後見関係事件の概況 ー令和5年1月~12月ー より)
いかがだったでしょうか。
資料を見る限りは、しっかりと後見人等候補者として子どもの名前を書けば、比較的選任される可能性は高そうです。
ただし、本人の財産がものすごく高額であったり、家庭の状況によっては、選任されないこともあるようです。
難しい分析は色々あると思いますが、僕個人としては、親族の後見人(子ども等)がもう少し増えてほしいような気がします。
それとも、やはり成年後見人等が必要な方には、身寄りの無い方が多いのかもしれません。
以上となります。
なお、今回資料として使った、
『成年後見関係事件の概況 ー令和5年1月~12月ー』は、
最高裁判所のホームページですぐ見れるので、興味のある方はご覧ください。
それでは失礼します。