宮腰行政書士事務所 社会保険労務士 宮腰事務所

自分の写真
社会保険労務士・FP行政書士の宮腰です。物を書くのが好きで始めました。マイペースで投稿していきますので、よろしくお願いいたします。

2024年2月7日水曜日

相続制度と年金制度の配偶者

こんにちは。
今回は、『相続制度と年金制度の配偶者』について書いてみたいと思います。


まず前提です。


1.相続制度では、法定相続人は法律上の配偶者(法律に則って結婚してる者)のみ。事実上の婚姻関係(いわゆる内縁関係)にあった者は含まれない。


2.年金制度では、遺族基礎年金や遺族厚生年金の受給権者には、事実上の婚姻関係にあった者も含まれる。(様々な要件はあり)


まず1番の相続についてです。


シンプルに、法定相続人でないということは、相続はできません。


もし、事実上の婚姻関係にある者(いわゆる内縁関係)に自分の財産を残そうとするならば、『遺言書』を書いて、相手に『遺贈』するというプロセスが必要になると思われます。


相続税等の税金や名義変更等の手続きも、少し大変になる可能性があります。


また、他に法定相続人(子ども等)がいた場合には、色々と面倒事に巻き込まれる可能性もありそうです。


相続の怖いところは、相続人が(基本的には)何の苦労もせず被相続人の財産を貰えるということです。


表現に問題あるかもしれませんが、
「貰える物は貰っとけ」
と考える相続人もいますし、それが相続で面倒な事(いわゆる争続)になってしまう理由の1つではあります。


面倒事を避けるには、生前に色々と準備や根回しをしておいた方が良いかもしれません。


次に2番の年金についてです。


遺族基礎年金や遺族厚生年金の受給権者には、事実上の婚姻関係にあった者も含まれます。


ただし、その証明は請求する者がしなければなりません。


例えば、相手方の扶養に入っていたとか、同居していたとか、住民票上の住所が同じであるとか、生計同一関係があったとかです。


そしてさらに、第三者の証明が必要になります。
(法律上の配偶者は、多くの場合、第三者の証明は必要ありません。恐らくですが、法律婚という担保がない以上、『言った者勝ち』を防ぐ為と思われます。)


ただし、要件さえ満たせば受給できます。


以上、書いてみましたがいかがだったでしょうか。
1番と2番、相続と年金での配偶者の違いを書いてみました。


上記を踏まえた上での結論です。


1.相続制度では、事実上の配偶者は法定相続人ではない。よって『相続』は出来ない。『遺贈』は出来る。


2.年金制度では、事実上の配偶者は受給権者ではある。よって『受給』は出来る。手続きと証明は大変。


なので時々いらっしゃいます。
財産の相続は出来なかったけど、遺族年金は受給出来たと言う方が。


はい、いかがだったでしょうか。
やはり法律上の配偶者は強いですね。

まとまりの無い文章で申し訳ございません。


それでは失礼します。