こんにちは。今回は、成年後見の現場で実際に経験した出来事をもとに、デジタル化と後見業務の間で生じている問題について書いてみたいと思います。
※本記事はAIの力を借りて作成しています。内容については筆者が確認・監修しております。
1. 立ちはだかった「パスワードの壁」
先日、私が成年後見人に就任した方について、各種契約の変更や解除手続きを進める中で、あるクレジットカードの利用明細を確認する必要が出てきました。
ところが、その方は明細書を「オンラインのみ」で受け取る契約をされていたのです。確認にはスマホやPCでのログインが必須ですが、ご本人は意思の疎通が難しい状態で、IDやパスワードを聞き出すことはできません。
仕方なく、通帳の入出金履歴を一つひとつ追い、どのカード会社かを推測するところから始めました。
——後見人の仕事は、こういう地道な作業の積み重ねでもあります。
ようやく見当をつけて電話をかけても、すぐには担当者につながりません。自動音声に案内されるままボタンを押していくものの、用件に合う項目がなく、部署をたらい回しにされる状態です。当然ながら「成年後見人専用窓口」なんてものはありません。
長い時間をかけてようやくオペレーターの方につながると、事情を理解してくださり話はスムーズに進みましたが、そこにたどり着くまでが一苦労でした。
2. 情報が「クラウドの中」に閉じ込められる問題
この経験を通じて痛感したのは、ペーパーレス化という社会の流れが、時として後見業務の妨げになる「情報の壁」を生んでしまうということです。
ペーパーレスは効率的で、環境にも優しい取り組みです。しかし、契約内容や利用履歴といった重要な情報がすべてクラウドの中に閉じ込められてしまうと、後見人は本人を守るための判断材料を得ることが難しくなります。
特に、急いで支払い停止や契約解除をしなければ本人の不利益になるという場面では、「情報にアクセスできない」という問題が深刻です。
——「制度と本人をつなぐ」仕事をしていて、間に「パスワード」という見えない壁が立ちはだかるのは、なんとも歯がゆいものです。
3. 制度の整備を待つだけでなく、今できること
カード会社が成年後見人向けの情報開示窓口を設けてくれれば、もっとスムーズになるのは間違いありません。しかし、制度の整備を待つだけでなく、今できることもあるはずです。
たとえば、まだ元気なうちから、家族や信頼できる人と最低限のオンライン情報を共有しておくこと。具体的には、どの会社のサービスを使っているか、連絡先はどこか、といった内容を紙に書き出しておくだけでも十分です。
「デジタル終活」というと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、簡単なリストを一枚作っておくだけで、いざという時に本人を支える大きな助けになります。
——ペーパーレス化が進む今だからこそ、アナログな「紙」の価値を改めて感じています。
後見人は「制度と本人をつなぐ人」ですが、デジタル化が進む社会では、つなぐための道筋そのものが見えにくくなっていると感じます。こうした現場のリアルを、今後もお伝えしていければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。それでは、また次回お会いしましょう。
